2018.9.24 月曜日 20時

 

骨になった。

やっと終わった。

火葬場まで付き合ってくれたのは

ロミオで以前に働いてくれていた二人。

 

霊柩車に同乗して
斎場に行った。


と私ら家族と

6人が参列しました。





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9月22日午後9時50分ごろ

しずこさんは亡くなった。

ごろ、というのは


私は寝ていた。

夕ご飯食べて

お酒飲んでひと眠りしていた。

そのあいだ、ずっと

ハアハア、という呼吸が聴こえていたが

毎日、 毎日、

いまか、いまか、

と気を張っていたので

それに慣れてしまい。

また明日もくる。

と思っていた。


目が覚めると

静かだな。

と思って、覗いてみると

息をしていなかった。

顔色が土色になっていた。


あ、

と思い

ユキちゃんに電話した。

死んでるみたいに眠ってるけど

やっぱり眠ってないみたい。



エアコンの温度を21度にさげて

部屋の扉を閉めた。

とうとうその日がきた。

その時は

泣くでもなく やっと来たか。

と思った。



泣きはしなかったが

興奮していたので

なかなか寝つけず

ポストカードをつくったりしていた。

 

写真、選んでたら


これにしてちょうだい、

という声が聞こえた。

ような気がした。

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FBに投稿した。

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2018年9月22日午後10時ごろ 母志津子、享年90歳と10日 永眠いたしました。
5月末に脳卒中で倒れて 3ヶ月の入院のあと 自宅に連れて帰り 看取りました。
たくさんのみなさまに お見舞いいただき 私も 毎晩母親と いままでできなかった たくさんの会話をしました。
顔面と右手の一部の機能以外 ほぼまひ状態でしたが ジッと話を聞いてくれました。
精神的にきつい時期もありましたが ケアマネさん、看護師さん ユキちゃんの 支えで乗り越えることもできて そのあとは 晴れやかな気分で 看取ることができました。

いつもありがとう 感謝しとるよ あなたは素晴らしい人生でした。 大きな仕事をしたね。
あとはまかせてね。 ぼくらは元気でがんばるからね。
あなたの魂は ぼくや孫にちゃんと受け継がれとるからね
なにも心配せんでいいからね。 安心してね。

本当にありがとうね。 あなたに出会えて本当によかったよ。

と毎日 語りかけていました。 倒れるまでは しずこさんのことは 心のどこかで嫌いでした。
でも、しずこさんは 本当に変わりました。
いままで女一人で生きてきた 見栄張って武装していた 鎧がすっかり剥がれ落ちて 素のやさいいしずこさんになりました。
この最後の時間は 宝石のような時間でした。
いまはただただ感謝 全ての出来事に感謝 全ての方に感謝の気持ちです。
生前のご厚情感謝いたします。 明日、一日 ロミオにて 静かに楽しく♪ 最後の時間をすごします。
通夜も葬式も致しませんが 愛と感謝の 静かなおまつりいたします。
ありがとうございました。

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翌朝

掃除機をかけていたら

院長が来て

死亡診断をしてくれた。

院長先生ありがとうございました。

お世話になりました。


ユキちゃんがきて

賑やかであわただしい一日が始まった。

お昼頃から日本酒をちびちび飲みながら

夜までに五合くらい飲んだ。

ケアマネさんが来てくれた。


訪問看護師さん来て

しずこさんの身体をきれいにしてくれて

おしっこのチューブも抜いてくれて

しずこさんの

インドのシルクのパンツスーツに

着替えさせてくれて

お化粧もしてくれた。


今日からは介護保険も効かなくなるので

実費となって、 実費で10,800円かかるけれど、如何なさいますか?

と、病院事務から電話で聞かれたので

もちろん、お願いします。

事前にお知らせしてくれるのは親切だと思う。

そうか、もう、1割負担の介護保険じゃないんだ。

と妙な感慨があった。


いつもの訪問看護師さんが

きれいにしずこさんに服を着せて

お化粧をしてくれた。

看護師さんには本当にお世話になりました。

みなさん、すごくやさしい方々で

ぼくの不安に耳を傾けて

一緒に悩んでくれました。

あれがすごく良かったです。

ケアマネさんもそうでした。



介護の場合は

介護者のメンタルケアがとても大切だと思いました。


苦しそうに夜眠れずに 呼吸が荒くなっていました。


もう、死ぬんじゃないか

死んだらどうしよう。

と、

夜中に 少しの物音で起きて

様子を見にったり

左手はヒタイに手を置き、右手は手を握り


メエ剥いて 歯むき出して

フガーみたいな顔になり

なんかエクソシストみたい。

こわー、

と、思いながら


はいはい、なんでも受け入れます。

ありがとうございます。

受容受容と

ジュよーじゆよー

唱えながた

朝まで起きていたこともありました。

あの時が一番つらかった。



でも、

吸痰も結局は胃ろうの延長にある延命行為なのです。

痰が詰まったらそれが寿命なのです。

ということがわかりました。

看取りというのは

大げさに言うと

死と向き合うことです。

一人の人間が死んでゆくプロセスを

ずっとそばで観察しているようなものです。


 



あるとき、

ふっと心が軽くなったのです。


準備ができた。というか。

壁をのりこえたら

新しい世界が広がっていた。

軽やかな世界。



最後の2-3日は本当に幸せな気分でおりました。

そしてしずこさんは


とても素晴らしいタイミングで

天に昇ってゆきました。

召されるのではなく

自ら昇ってゆく辰年の女ですから。












昨日は お別れ会でした。


たくさんの人とたくさん話した。

幼馴染

ロミオの同級生90歳

おともだち

近所の方

元スタッフ


いろいろな方が

おまいりくださった。


たくさんのお花もいただき

本当に素敵な



一日でした。




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そうして本日

斎場にて火葬

され

小さな骨壺に入って

ロミオに帰ってきました。

ぼくら家族の他に

元ロミオスタッフがついて来てくれました。

午後に葬儀屋さんがきて

棺に

参列者数名でしたが

わきあいあいと

それでも気持ちはとても厳かに

やさしい雰囲気で

しずこさんはたくさんのお花に囲まれていました。

棺にふたをされて

やがて重い扉が閉まりました。

深々と一礼

さようなら ありがとうございました。

 



焼けるを待っている間

控えの和室で

元スタッフが語るロミオエピソードで もちきりでした。

 

 

そうして、

終りました。

あっという間に

壺の中にはいちゃった。



そしたら

心にぽかーんと

まあるい穴が開きました。


肉を焼いた日は焼き肉だ、と思い

ぎゅーとらで黒毛和牛を買って

ソースもつくって

キャベツと茄子の蒸し野菜を付け合せに

ワインもいつもより200円くらい高いいいのを買って

キッチンで焼きながら食べました。

美味しかったら 急に

涙が止まらなくなって

しばらく号泣しました。(笑)

号泣していたら

タイミングが悪く

ご近所の方が お悔やみに来てくださいました。あせった(笑)


お骨にお参り 頂いて

いいカンジで

いろいろお話できました。



ほんとここのご近所の方は

やさしい人ばかり。


ありがとうございました。

 

 

 

 





看取り日記