2018.9.15 土曜日 23時
夕べは2時、4時、6時、8時に吸痰
おちおち寝てられないとはこのことだ。
この生活を始めてから2週間。
さすがにちょっと疲れたが
うつっぽい気分でもなく
もちろん高揚もしていない。
なんというか。
介護も仕事も気と手を抜けないので
全部がプレッシャーみたいだけれど
なんといえばいいのか
上手い言葉がみつからない。
人生の奥深さを
人間という生き物の果てしなさを
味わっている。というか。
ありがたい経験をさせていただいてる。
ほんとうに恵まれている
ありがとう、というしかないよな。
そう思うと
すっと気が楽になる。
今日も来客ラッシュだった。
朝から 院長がピンできた。
いつも微妙な笑いを浮かべているなあ(笑)
でも気にかけていただきありがとうございます。
ゆきちゃんと娘がきた。
熊本からしずこさんのめいっこの息子が来た。
偶然会社の旅行が伊勢だったのだ。
福岡に行くはずがホテルが取れなくて
伊勢に変更になったらしい。
しずこさんが呼び寄せたとしか思えない。
中村家のいとこがほぼ集合した。
中村家のいとこたちは
ほぼ全員 いろいろな理由で
世間的にみたら ハードな人生を歩まされている。
それでも みんなこうやって遠路はるばる
しずこさんに会いに来てくれる。
海外の方はメッセージを送ってくれる。
一人行方不明の人もいるけれど。
一同に会う、という事はおそらくこれからも無いとおもうけれど
みんながんばってほしい。
けいこうさんもきてくれた。
訪問看護さんも来てくれた。
夕方バイクで
パンを買いに図書館の近くのパン屋に行った。
御薗のボングーに行ったら
去年の秋に移転したと張り紙があった。
静かな住宅街にひっそりと営業していた。
バイクで人通りの無い
うら寂しい世古を流した。
寂しい気持ちになった。
人も街も国も老いてゆく。
帰って
ベッドの横でまたしずこさんと
幼いころの話をする
思いつくままとりとめもなく喋る
病気になった話
足代宝飾の話
スキーに行った話
雨の日の夫婦喧嘩の話
二軒茶屋の話
進君の話
しずこさんの反応はほぼない。
じっとデジタルアルバムを眺めている。
こんな話を元気なときに
普通にしたかったけど
普通にできなかった。
彼女の思いが強すぎて
そうなの、そうなの、
あれはわたしもね、あのときはもう、びっくりして
波乱万丈のと
ロミオ劇場が始って
都合が悪いところは
強引に話を捻じ曲げて
ロミオストーリーを聞かされる。
そういうのじゃなくて。
静かなダイアローグをしたかったわけよ。
でも、今できた。
しずこさん何思っているのかな？
どうおもっているんかな？
その表情からはほとんど読み取れない。
でも、どうも寝たふりをしている時もあるようだし
うん、と うなずいたり
バイバイと手を振るときもあるから
ちゃんと意識はあるのだろうけれど
喜怒哀楽はまったく読み取れない。
アイスクリームをスプーンの先っちょに少量のっけて
口にいれてやろうとすると
口を閉じていれないようにする。
どうして？
アイスクリームやよ。
そのうちスプーンの先のアイスが溶けて
口に流れ込むと
やっぱり甘いのかちょっとなめるが
もう一つ、いれようとするとやはり口を閉じる。
昨日から点滴を外して
水分は取っていない。
のど乾かないのかな。
やっぱり点滴を無理してでも
いやいや、しずこさんの血管は針さしまくって
もうぼろぼろ。
かといって皮下注射は・・・
でも、もう点滴はずしたから
いよいよな感じ。
本当にこれでよかったんだろうか？
ちゃんと苦しまずに逝ってくれるだろうか。
どこかの段階で苦しんで逝くのだろうか？
god miso-soup
かみのみそしる
もうすでに2週間以上、こんな生活。
だんだんとこれが日常になってきた。
この毎日が壊れようとしている。
確実に死はやってくる。
近日中に。
できればお昼にきてほしい。
夜中はこわい。
でも、
それも受け入れないと。
受容。受容。
感謝してすべての出来事を受け入れます。
起きて二階でヨガしてごはん作って
吸痰して
朝仕事して
ケアマネさんがきて
看護師さんがきて
見舞客がきて。
ああ、でも誰か来てくれると
ホッとする。うれしい。
それでも
みんな帰ると どっと疲れて
夕方買い物に行って
夜仕事したて
ミトリ―日記かいて寝る。
今日は水分撮ってないせいか
痰も出ずに静かだ。
静かだとまたそれも気になって
逝ったか
と思って様子を見に行く
ちょっとの物音や息の音で目が覚める。
でもたぶん寝てる時はしっかり眠ってると思う。
ごはんも結構たべてるので
便の調子もすこぶるいい。