2018.8.29 水曜日 22時  意外と楽勝(笑)


夕べは夜中までかかって

自分の着替えや

身の回りのモノを

まとめて荷造りした。

なんだか旅に出るみたいだ。

ある意味、旅立ちだ。


今日朝のヨガは身体がよく伸びた。

朝のヨガ具合で今日の体調や気分がわかる。

いいカンジだ。

それでも

朝からバタバタ。

ぼくはバイクでロミオに向かった。

後から車でユキちゃんが到着。



朝10時。

介護レンタルサービスの人が

介護ベッドを搬入してくれた。

ケアマネさんと訪問看護師さんもやってきて

介護ベッドの説明をうける。

このベッド買えば50万円以上するのだ。

最近のベッドはエアマットで

空気圧を調整して自動的に体位変換をしてくれる。

それで蓐瘡(床ずれ)を防止してくれるのだそうだ。

夜中に2-3時間ごとに体位変換しなくてもいいそうなので

ほっとした。

それでも意外な場所に蓐瘡はできるので

油断はならない。

介護や看護の業界では蓐瘡をつくるのは「恥」とまで言われている、と

ケアマネさんがおっしゃっていた。

ケアマネさんはしずこさんのことを本当に気にかけていてくれて

きょうはほとんど付き合ってくれた。

他に仕事もたくさんあるだろうに。

毎日来てくれるそうなのでほんと心強い。

ありがとう。



介護レンタルの契約書や同意書など

いろいろな書類にサインしてハンコを押す。

なんだか偉い人になった気分ですねえ。と言ったら笑っていた。

レンタル会社の営業さんは26歳 。

とてもさわやかくん(笑)

うちの娘とどうですか。 なんつって。

ベッドのことでわからなかったら24時間うけつけていますので

いつでもぼくの携帯に電話ください。

と、これまた心強い。


看護師さんも ケアマネさんも レンタル屋さんも

一旦引き揚げ

午後2時にしずこさんを受け取りに

T病院へ。

そうして3ヶ月ぶりに

しずこさんは帰って来た。


訪問看護師さんとケアマネさんも再びやってきて

吸痰、おむつ交換 の講習を受けた。

鼻からのやり方もおしえてもらったが

鼻の穴から管を突っ込んで

喉の奥の痰をとるのだ。

これはどうにもできそうにない。

今は点滴もはずしているので

それほど痰もおしっこも便も出ない、というカンジなので

口から吸痰でOKということ。でホッとする。


みんな帰って一人になった。

いや、隣の部屋にはしずこさんがいる。


もう、しずこさんは

母親でもなく、ロミオでもなく

静かに眠る、なんていえばいいのだろう。

素敵な人。


昨日あれだけビビっていたのは

しずこさんの亡霊におびえていたのだけれど

実際にこうやって隣の部屋でしずかにねむる

しずこさんは

憑きものがおちたように

しずかでかわいらしい。

しずこさんをかわいらしいなんて思える日がくるとは

思わなかった。


9時半に吸痰をする。

あまり痰がなかったか

うまく取れなかったかわからない。

オムツも汚れていなかったので

そのままにした。


しずこさんは

辛うじて動く右手で

ぼくの手を捜す。

ぼくはその手を捕まえてにぎる。

もう手を握るのも慣れて

それに対してなんのエモーショナルな感情もわかないけれど

いいカンジだ。

ちゃんと彼女は知覚している。

耳も聴こえていて

意識もちゃんとある。

記憶はないかもしれないけど。

でも家に帰って来たのは

絶対にわかっている。

家にもどってきてよかった。

最後の戦い。と思っていたら

全然戦いじゃなかった。

すごく素敵な時間がはじまった。^^☆


明日から

ロミオさんの縁の方々にも

お声掛けしてみよう。

これを読んでいるみなさんも

もしよろしければ

ぜひ訪れてください。

歓迎いたします。

事前に連絡してくださいね。

看取り日記