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インド編 デリー】【パハ−ルガンジ】【オールドデリー
    
コンノート周辺】【ジャイプール


デリー

シャンバラの最強の敵はインドである。

なるべく行きたくない。遊びに行くなら一番行きたい。

しかし仕入れとなるとナンギな国である。

何をするにしろやたらに時間がかかる。

すべて交渉して主張して催促しないと前に進まない。

それにインド人のあのカナツボまなこはには魔力があり、ふっと油断すると

いつのまにか相手の思うがままに操られ、気が付けば余計なものまで

沢山買わされたり、いらない物を押し付けられたりボラれたり

散々な目に会う事は間違いない。

「もう一つ買え!」「NO! 」「これはどうだ?」「NO!

「じゃあこれは?安くしとくぞ!」「NO!」「これも買っとけ!」「NO!

「もう一つだけ!Only One!」「NO! NO! NO! NO! NO!と言ったらNO! だ!」

毎日がこの調子でインド人の執拗な攻撃をかわさなければならないので、非常に疲れる。

疲れるインドの旅はパハールガンジから始まる。

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パハールガンジ

ニューデリー駅の西側に広がる名前からしてなんとなく怪しい響きのこの地区は、

地獄の1丁目のような場所である。潔癖症の人なら5分と持たないだろう。

ニューデリーの街は都市計画されていて緑も多く、一見わりとこぎれいな街なのだが、

オールドデリーへと続くこの辺から無間地獄は始まる。

安宿、安食堂、みやげ物屋、市場、そして無数のインド人。

道にはゴミが散乱し、所々から小便の強力なアンモニア臭が、鼻に突き刺さる。

牛が犬が道の真中でウンコする。リキシャがオートリキシャが馬車が車がパレードの楽団が

方々からやって来て行き違えず、渋滞を引き起こす。

誰も道を譲ると言う事をしないから混乱する。

そして更に車がバイクが牛がインド人が、そのカオスめがけて突っ込む。

ビービーガーガークラクションの音が炸裂。

排気ガスと埃で空気が茶色く見える。日本でやっている地球環境を守ろう!という

叫びがむなしくなる位、ここは地球に厳しい所だ。

じゃあ何故そんな所にわざわざ出かれるのか。答えは一つ。買い物に便利だから。

ここもバンコクのカオサンロード同様、買い物だけでなく旅行者にとって必要なものはすべてある。

さて、パハールガンジのホテルであるがここには何十件もの安宿があり、どれも押し並べて汚い。

汚いだけならまだしも、窓のない部屋とかも結構あったりする。

若くて金もなく、ただの旅行で来ているのなら、

少々汚いの位は我慢できるがこっちは仕入れできているのだ。

贅沢は言わないが、せめてシーツくらいは毎日変えて欲しい。

朝が来たのが分かる部屋がいい。

という訳で、パハールガンジでは一番の高級ホテルであろうと思われる

「PRINCE POLONIA」と言うホテルに泊っている。

高級といっても一泊2500円位のものであるが、

このくらいのホテルになると、お湯もちゃんと出るし、部屋も広くて明るい。

丁度そのホテルの近くに、僕らのような世界中からのエスニック零細業者のバイヤーを相手に

卸売りをしてくれる商社(と言うよりもでっかい店屋)があって、おもにその店屋で仕入れる。

そこはボロボロの3階建てビルが3軒分丸ごと倉庫兼ショウルームとなっていて、

一見ゴミかガラクタかボロかと思ったらよく見ると商品だった。

というような物が、どの部屋にも満載にある。

僕はそれらをホントにしらみつぶしに、ほじくり返しかきまぜて、売れそうなものを選び

壊れてないか、破れてないか、汚れてないかをチェックして買い付ける。

選ぶというよりも発掘する、と言った方が近いかもしれない。


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オールドデリー

更に地獄めぐりは続く。

パハールガンジからオールドデリーサダルマーケットまでの道はボロボロの建物と、

無数の人間がでたらめな方向に向かってエネルギーと騒音を撒き散らしている。

途中に屠殺場まであって、ペンキを塗られた山羊たちが、

ぞろぞろ引きずられて塀の向こうへ消えてゆく。

剥いだ皮なんかが干してあって、地獄のブキミ度を高めている。

オートリキシャを降りて、混乱した通りを歩いて行くと

ロールプレイングゲームののダンジョンのような作りの、サダルマーケットが現れる。

人がやっとすれ違えるような細い通りが、縦横に何本も走っていて

その小道沿いに雑貨やアクセサリーを売る店がびっしり並んでいる。

巨大な荷物を頭に載せたポーターや大勢の人で、ひしめき合っていて、

歩きにくい事この上ない。そこで僕は神様ポスターを買う。

ド派手な色使いと、キレてないと、とても描けないような奇抜な神様のポスターが大好きだ。

何時間もかけて何百種類の中から一つ一つ選ぶ

紙は重い!選び終わるとと10kgを軽く越す。うんしょっと担いで

今度はアクセサリー屋を廻る。狭い道に人がわんさかいて大荷物を抱えて

店屋を巡る。そして更に荷物が増える。そしてまた人!人!人!

頭の中に渦巻きが見えてきて、それがゆっくりと回転しはじめる・・・

意識が遠のく・・・GAME OVER!

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コンノート周辺

パハールガンジ、オールドデリーに比べたら、

コンノートプレイスの辺りはずい分まともなショッピング街である。

ここにはマクドナルドもアメックスやベネトンだってある。

デリーを訪れた観光客は大抵この辺で買い物をする。

まず行くのがジャンパトにある「コテージエンポリウム」という

政府のやっているでっかいみやげ物屋である。

ここは高層ビルの6階までがインドの民芸品のデパートになっていて、

しかも定価販売なので観光客でも安心して買える。

その通りの向かいにも、小さいみやげ物屋が沢山軒を並べていてここを冷やかして歩くのも楽しい。

ここはすべて値段交渉制なのでどのくらい安く買えるかの、腕の見せ所である。

コンノートプレイスにはなんと地下街まである。インド唯一の地下街であろう。

テロ防止のための金属探知機のゲートをくぐり、

階段を降りてゆくとなんとなく消毒臭い地下街が現れる。

電気屋だの洋服やだの、一応インドではモダンなお店が、並んでいて

ここも人でいっぱいだ。ここではCD屋を見て歩く。

古典からインド映画音楽、ダンス音楽であるバングラ、神様の音楽のバジャン等など

CDとなると仕事を忘れて、夢中になって買ってしまう。

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ジャイプール

デリーから南西に飛行機で40分、バスで6時間の所にある街。別名「ピンクシティー」

城壁に囲まれた中世を思わせる町並みやマハラジャのお城は、

旅行者をおとぎ話の世界に連れて行ってくれるそうだが僕にとっては、

しんどく、やかましい仕入れの修羅場にしか見えない。

ここには心落ち着ける場所はない。

50$位出せばましなホテルが見つかるかもしれないが、

そこまでの予算はないので、ましな安宿を探す事になる。

仕入れの便を考えて、ホテルが集まっているバスターミナルの近くに宿を取るのだが、

24時間バスが発着するため、非常にやかましい。

インドの車はのべつまくなしにクラクションを鳴らしまくる。バスだって例外ではない。

夜中の2時3時に「ぶおおおおおぉぉぉぉぉーーーーー!!」と

長押しのクラクションの音が響き渡るので、

何事か!と思って起きてしまう。

朝4時か5時になると、モスクからコーランの朗誦が

街頭スピーカーから「わーんわーん」と流される。

朝から夜までは、車やバスの騒音がひっきりなしである。

「あーもうやめてくれ!」皆どうしてこんな騒音の中で平気でいられるのか!

今度からもう少し奮発して、静かなホテルを探そうと思う。

さて、仕入れであるが、ジャイプールは宝石と布の街だ。

という訳で、宝石と布を買う。宝石と言っても、シルバーのアクセサリーが中心である。

僕がいつも買うシルバー屋とは、もう10年以上の付き合いだが、

昔はほんの5坪ほどの小さい店で営業してたのに

今では3階建ての豪邸の地下室に、ショウルームを作って営業している。

そこも世界中の業者が集まってくる。

大体がヒッピーくずれの、長髪にアクセサリーじゃらじゃらのイカニモ系の人たちが多い。

僕も人の事は言えないが・・・

ジャイプールの宝石屋は観光客用の店を除いて、

大抵靴を脱いで上がって絨毯の上で選ぶスタイルの店が多い。

中には布団のように、フカフカした店もあって楽チンで気持ちいい。

店屋のオヤジも、暇な時はゴロリと寝転がっている。

しかし僕が買い付けている店屋の主人にはゴロリと寝転がっている暇はない。

ひっきりなしに客が来るからだ。

大体アジアの店屋はのんびりしているイメージがあるが、

やはりここのように小さな店から成り上がった店屋の社長は、

いつ休むのかと思うほど、精力的に仕事をしている。

僕も少しは見習おう・・とは思わないが。ぼくはやはりゴロリ派である。

次は布である。バザールを歩けば、布屋は山程ある。が、どこで買うかでいつも苦労する。

布は重い!あっちこっちの店で少しずつ買っていたのでは、

膨大な量になる。それは構わないのだけど、日本に送る事を考えなければならない。

日本に送る方法としては、郵便かカーゴ(民間の運送便)で送る事になる。

郵便の場合、家まで届けてくれるのだけれど、1箱20kgまでしか送れない。

20kgと言えば、ベッドカバー20枚も入らない。そんなので送ったら

何十箱にもなって、航空便だと1箱1万円位かかるからとても採算が取れない。

だからカーゴで送る事になる。カーゴだと1kg2$ちょっとの送料なので割安である。が、

空港まで荷物を取りに行って、自分で通関しなければならない。

もちろん業者に頼めば全てやってくれるのだが、

やっぱり何万もっかかってしまうので自分でやる事になる。

それにインドからカーゴで送る場合、どの店でもなんでも送ってくれるという訳でもない

布屋からシルバーは送れないし、布でも衣料品、服は送れないとか、

詳しくは知らないが、免許みたいなもの(quota)があるらしい。

これはインド、ネパール独特のシステムで、もっと自由に何でも送れるようにすれば

輸出も伸びて、経済も発展するのではないかと思うのだが、どうだろう?

そういう訳で、お洒落なデザインで種類が多くて、

安くしかも日本に送ってくれる信頼できる業者を探すのに、いつも苦労する。

布などは毎回同じ店で買う訳にもいかない。何故ならインドの店屋は

ほとんどデザインが新しくならないので、毎回同じ商品を仕入れる事になってしまうからだ。

だから、違うデザインを求めて、毎回違う店屋を探すようにしている。

誰かいい店を知っていたら、教えて欲しい。

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